体験談

  • 女性(31歳)
  • 2015/6月末〜5ヶ月間
  • 豊富町内の各牧場-tyt【北海道】
農業は初めてでしたが、人生経験として、夫婦で短期間違うことをしてみたくて、ボラバイトで検索していたところ、豊富町の酪農にご縁があって3ヶ月の予定で始めました。結局少し延長して5ヶ月間お世話になりました。とても素敵な農家さんに恵まれ、毎日本当に来てよかったなと実感する日々でした!


*農協が窓口
このボラバイトは農協が窓口となっているので、何かと農協の担当者の方にはお世話になりました。自分と農家さんとの間に農協があるので、事務手続きや、ちょっとした相談なども、知らない町で(農家さん以外にも)頼れる場所があるというのは大きなメリットだと思います。
逆に、勤務先の農家さんは農協が決めるので、どんな農家さんで働くことになるかは運次第という面もあります。(どんな牧場がいい、という具体的な希望があれば伝えておく意味はあると思いますが)
また、来てみると、ボラバイトでも身分は「実習生」ということになり、牧場でも町でもそう呼ばれます。将来新規就農したいの?と聞かれることもよくあり戸惑いますが、そうでもないですー、と答えればそれで大丈夫です!


*寮「北斗星」
農協の寮に入る人が多いです。私たちもこの寮に入れたおかげで、他の牧場で働く実習生たちと仲良くなり、慣れない仕事に挑戦していくうえで本当に支えになりました。
期間中、寮はほぼ常に満室で、自分たちを含めて10人。20代から30代の男女が半々くらいいて、気軽に食事に行ったり、みんなで焼肉をしたり、花火大会やお祭りに出かけたり、と楽しかったです。
牧場に住み込みの良さもあるだろうけど、自分たちにはこの寮が合っていたなと思います。建物は新しく立派なペンションのような雰囲気?で、部屋はそれぞれ個室でオール電化、家具家電もだいたいそろっていてとても暮らしやすいです。
寮は町の中心部にあり、牧場までは平均して車で10分ほどです。


*豊富町について
稚内まで車で一時間弱の場所にあり、稚内まで行けばだいたい何でもありますが、普段の生活は豊富町内で困りません。
コンビニが2軒、ホームセンターが1軒あるのが助かりました。コンビニは両方ともセイコーマートですが、店内の牛乳、乳製品がほぼすべて、豊富牛乳です。自分が絞った牛乳を使っている商品を毎日コンビニで買えるのは、個人的にはとても嬉しかったです。他にもスーパーが2軒ありますが、意外と物価が高い町で驚きました。
食堂や飲み屋もいくつかあり、寮からは徒歩圏内です。
人口約四千人の小さな町で、しかも酪農に携わる人が多いので、会う人がみな知り合いの知り合いといった感じで、どこも顔見知りだらけになりました。酪農実習生とわかるとかなり親切にしてもらえる、温かい町だと感じました。
また、町の中心部から約6キロのところに、豊富温泉があり、休みの日にはよく日帰り入浴に行きました。アトピーの湯治で有名な、石油混じりの変わった温泉で、肌がつるつるになります。町の情報も、温泉の関係のウェブサイトなどが充実しているのでチェックしてみるといいかもしれません。
夏は涼しく、とても過ごしやすかったです。ほとんどが車での移動だし、仕事はだいたい牛舎の中なので、夏は日焼けもしませんでした。


*仕事について
仕事の時間帯や内容は、牧場によって多少変わりますが、だいたいどこも家族経営で比較的小規模のようです。私がお世話になった牧場は、朝の作業が5時半から、夕方が4時半から、それぞれ4時間ずつ、乳牛が50数頭のつなぎ牛舎で、夏は昼間の放牧に出していました。
牛にも人にも優しいお母さんのもとで、掃除や餌やり、搾乳の仕事を手伝いました。1日で歩数が2万歩、歩く距離が15キロ以上。その間ほとんど重いものを運んだり、しゃがむ、立つを繰り返したり、なので、かなり運動になります。普段運動をしていない人にはかなりきついと思います(牧場によっては機械化が進んでいたりして運動量が違うようですが)。
来る前は、昼間がずっと休みだから何をしようかなーなどと余裕で考えていましたが、慣れるまでは毎日昼間もずっと寝ていないと体力が持ちませんでした。夜帰ってきてから朝の仕事に出るまでの時間も短いので、どうしても夜の睡眠だけだと足りなくなり、寮のみんなもしっかり昼寝していました。その一方で、農家さんは昼間も忙しくいろいろとお仕事をしているので、本当にすごいと思います。
体力的にはハードかもしれませんが、私は動物が大好きで、毎日かわいい牛たちとたくさん触れ合える仕事が楽しくてたまりませんでした。毎日世話をするうちに、一頭一頭の個性がよくわかるようになり、牛のほうもだんだん慣れてきてくれるので、やりがいを感じました。
どうしても汚れやニオイは避けられない仕事なので、そこは割り切れる人でないと難しいかとは思います。
牧場のお父さんと一緒に稚内などへお出かけしたり、お母さんからはよく手作りのお菓子をもらったり、お兄ちゃんには飲み会に誘ってもらったり、と大変お世話になりました。
特にいつも一緒に仕事をしたお母さんは本当に強く優しい人で、人として学ぶことが多い毎日でした。
豊富の牧場は一般的に、涼しく広大な土地で牛にとって環境のいい酪農ができ、(北海道でも意外と減っている)放牧をする牧場もまだまだ多くあります。いわゆる北海道の酪農のイメージ通りのそういう環境で働けたことも、よかった点です。


*その他
来る前は、田舎だからあまりお金もかからず、金銭的には余裕だろう、と思っていたのですが、来てみると正直思ったより出費が多く、物価も高く、ギリギリでした。私たちはボランティア・長い夏休み感覚で来ていたのでいいのですが、お金を貯めようと思ってくると厳しいかと思います。でも長くいると昇給があったり、従業員に登用されたりというチャンスもあります。

豊富町には人手不足の牧場がたくさんあるようです。私は、本当に来てよかったと思っているので、ぜひこれからもたくさんの実習生が来ますように、と願っています。